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九谷焼「青粒」の盃もまた、日本酒に合う

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九谷焼の伝統的なデザインや技法を楽しみながら、酒を飲みたい。ふと、そう思いまして、産地の金沢に足を運びました。九谷焼の画風はいくつかありますが、中でも「青粒」という、地色の上に細かい緑色の点の盛り上げを並べたものがお気に入り。今回は、作家・仲田錦玉さんの青粒を購入しましたので紹介。

九谷焼の盃を買おう

九谷焼とは

九谷焼とは、ご存知のとおり、石川県南部の金沢市などで生産される色絵磁器で、豊かな彩色と雄大にして繊細は構図が特徴です。その長い歴史の中で幾つか画風が生まれ、現代に継承されています。
 

代表的な歴代画風

  • 古九谷(1655年頃~)
  • 吉田屋(1824年頃~)
  • 飯田屋(1831年頃~)
  • 庄三(1841年頃~)
  • 永楽(1865年頃~)
  • 青粒(大正~)
  • 花詰(大正~)
  • 銀彩(近代)

などなど。

 

上の画像は「銀彩」で、よく見かける九谷焼デザインの一つです。器の表面に銀箔を貼り付け、その上に釉薬をかけ焼き上げる技法が使われており、銀箔の大きさや形状で一品ごとに微妙に異なる表情を見せてくれます。この器の形状はビールに合いそうですね。
 

青粒が好き

九谷焼画風の中でも、緑の粒々と盛金の絵付が特徴的な「青粒(あおちぶ)」がお気に入り。青だけじゃなく、白粒や金粒もあります。
 

こちらが青粒と白粒の盃。値段がピンキリですが、これは粒の大きさ、色、間隔を均一さの違いによるもの。作品の質と値段は相関性がありますね。一目瞭然です。
 

左が「中田龍山」(約1万円)、右が青粒の名手「仲田錦玉」(4万円弱)の作品。作家さんの腕によって、如実に差が表れてますね。
 

仲田錦玉さんのほうは、裏側にも粒がびっしり。
 

仲田錦玉さんの作品を購入


九谷焼作家・仲田錦玉さん(三代目)は青粒の第一人者で、金の盛りや粒の細かさ、均一さが他と一線を画す。その分、お値段は張りますが、錦玉の作品を見た後では、他の青粒は絶対に買えません・・。
 

仲田錦玉作のお茶セット(左)と兜(右)。けっこう色んな作品があるんですよ。兜は男の子が生まれたら買いたい。
 

最終的に、僕が購入したのはこちらの2点。シンプルな青粒の盃と、青粒と白粒が混ざり合った珍しいデザインの盃。さすがに日常使いにはできないけど、正月とか特別な日に使いたい。シンプルな白粒の盃も欲しかったのですが、予算オーバーで次回に持ち越し。
 

九谷のうつわ・九谷を飾る


銀彩や青粒のほかにも九谷焼には素晴らしいデザインが多く、例えば画像右の花柄模様の作品は「花詰」と呼ばれるデザインで、これもまたメジャーな九谷焼画風の一つ。素敵ですよね。次に金沢を訪れたら、花詰の作品もいくつか買って帰りたい。
 

お土産に是非

石川県を訪れると様々なメーカーや作家さんの九谷焼と出会えます。上で紹介したような高価な作家物もありますが、お土産にも使えるようなお手頃な九谷焼も多数あります。
 

こちらは置き香。九谷焼の陶箱の中に、香りつきの特殊セラミックスが入ってます。陶箱の蓋を開け閉めして香りを調整する仕組みです。
 

九谷焼の置き香などの製造販売を手掛ける「嶋田陶器」さんのショップリンク。 
 
長い歴史の中で受け継がれてきた画風や技法には目を見張るものがありますし、作家さんの魂が込められた作品を見ると、吸い込まれるような感覚を覚えます。みなさんも金沢を訪れたら、ぜひ作家さんの作品を手に取ってみてくださいね。

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